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泌尿器科

泌尿器科へのご案内

泌尿器科では腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路や前立腺、精巣、精巣上体、陰茎など男性生殖器にみられる病気を治療しています。また、副腎腫瘍や慢性腎不全の治療も行っています。当院泌尿器科ではこれらの疾患に対してきめ細かに対応できるように努めています。また、近年では前立腺癌の増加や多くの方が頻尿、尿意切迫感などの排尿症状などでひそかにお悩みになられていることが知られています。排尿状態の異常など尿に関する問題は泌尿器科の病気の可能性があり、何なりとご相談ください。

現在、当科は日本泌尿器科学会から教育認定施設として認可されており、医療内容の充実と教育システムを備えた施設となっています。医師も学会から認定専門医、指導医の資格を持ったものが診療、教育に携わっております。

診療内容

副腎腫瘍、腎癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、尿道癌、前立腺癌、陰茎癌、精巣癌などの腫瘍性疾患、腎尿管結石などの尿路結石、急性膀胱炎、急性腎盂炎や急性前立腺炎などの尿路性器感染症、過活動膀胱、前立腺肥大症、間質性膀胱炎、勃起障害、慢性腎不全などの治療を行っています。手術はより低浸襲な腹腔鏡手術を含む内視鏡手術を積極的に取り入れています。

状態が落ち着いた方にはかかりつけ医に紹介させていただくようにしていますので遠慮せず担当医にお申し出ください。また、セカンドオピニオンにも対応していますし、当院でできない治療法に対してはご相談の上しかるべき施設にご紹介していますので、遠慮なくお申し出いただきたいと考えています。

2018年6月より「女性総合外来(頻尿、尿失禁、骨盤臓器脱)」は毎週木曜日午後になります。

代表的疾患と治療内容

泌尿器系の癌

日本人の2人に1人は癌になる時代になりました。泌尿器系の癌も増加傾向にあります。
当科では手術・放射線治療・化学療法(抗癌剤治療)を組み合わせた集学的治療を行なっています。治療効果を第一に考えて治療法を選択します。しかしそれだけではありません。患者様1人1人の考え方・ご都合などに合わせて、最適と考えられる治療法を一緒に決めて行きます。

前立腺癌

PSA高値など前立腺癌が疑われる場合には、確定診断のために1泊2日の入院で経直腸前立腺生検を行なっています。
前立腺癌治療の手術は、傷の小さな前立腺全摘術(開腹手術)を行なっています。また、状態に合わせて放射線治療や薬物療法(ホルモン治療)も選択可能です。
治療抵抗性の癌に対しては、抗癌剤治療や新規ホルモン療法剤による治療も積極的に行なっています。

  2021年度 2022年度 2023年度
検査 経直腸前立腺生検 129 97 73
前立腺癌症例 93(72.0%) 68(70.0%) 47(64.0%)
手術件数 前立腺全摘術
放射線治療件数 外照射治療 23
体幹部定位照射治療 24 14 22
救済治療
転移に対する治療
抗癌剤治療件数 ドセタキセル

その他、ホルモン療法、新規ホルモン療法を多数行なっています。

腎癌

手術は腹腔鏡手術を積極的に行なっており、非浸潤癌については基本的に腹腔鏡手術を行います。小さな腫瘍に対しては、腹腔鏡下腎部分切除術を行います。
転移がある場合、手術困難な場合には、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬で治療します。

  2021年度 2022年度 2023年度
手術件数 腹腔鏡下腎摘除術 14 12
腹腔鏡下腎部分切除術
開腹腎部分切除術
免疫チェックポイント阻害薬件数 ニボルマブ
イピリムマブ・ニボルマブ併用

尿路上皮癌(腎盂癌、尿管癌、膀胱癌)

腎盂癌・尿管癌に対する手術は腹腔鏡下腎尿管全摘術を行なっています。手術前に診断が困難な場合には、尿管鏡検査(内視鏡検査)を行います。
早期の膀胱癌に対しては経尿道的膀胱腫瘍切除術(内視鏡手術)が、進行癌に対しては膀胱全摘術が第一選択になります。
膀胱全摘術は、傷の小さな腹腔鏡下小切開膀胱全摘術を行なっています。
進行癌に対しては、抗癌剤や放射線治療などによる膀胱温存にも取り組んでいます。
転移を有する場合には、抗癌剤や免疫チェックポイント阻害薬による治療を行います。

  2021年度 2022年度 2023年度
手術件数 腹腔鏡下腎尿管全摘術
経尿道的膀胱腫瘍切除術 77 102 108
膀胱全摘術
放射線治療件数 根治的治療
転移に対する治療
抗癌剤治療件数 GC療法(ゲムシタビン・シスプラチン) 33 27 23
GP療法(ゲムシタビン・パクリタキセル)
ゲムシタビン単独療法
免疫チェックポイント阻害薬件数 ペムブロリズマブ

精巣癌

比較的若い方(30〜40歳代)に多い病気です。
手術は高位精巣摘除術を行います。
転移を有する場合には抗癌剤治療を行います。

  2021年度 2022年度 2023年度
手術件数 高位精巣摘除術
抗癌剤治療件数 BEP療法(ブレオマイシン・エトポシド・シスプラチン)

その他良性疾患

  • 副腎腫瘍:腫瘍よりホルモンを産生し高血圧などの原因なる場合は副腎摘除術の対象となり、腹腔鏡下手術を行っています。
  • 前立腺肥大症:内服治療などで排尿症状の改善が乏しい場合、手術治療が選択肢となりますが、当院では従来の方法より出血の少ない電気メスで経尿道的前立腺切除術(TUR-P)を行っています。
  • 尿路結石:尿管結石や膀胱結石に内視鏡手術、軟性鏡によるレーザー治療を行なっています。
  • 間質性膀胱炎:膀胱水圧拡張術を行っています。
  • 前立腺癌の疑い:PSA高値など前立腺癌が疑われる場合は前立腺癌の診断のため、1泊2日の入院で経直腸超音波下前立腺生検を行っています。当院では12か所の組織を採取しています。

おもな検査・手術

最も多い手術は膀胱腫瘍に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術です。副腎腫瘍、腎癌、腎盂尿管癌に対しては原則として低侵襲手術である腹腔鏡下手術を行っています。

  2021年度 2022年度 2023年度
全手術件数 213 232 290
経尿道的前立腺切除術
経尿道的膀胱腫瘍切除術 77 102 108
前立腺全摘除術
腹腔鏡下副腎摘除術
腎・尿管悪性腫瘍手術 開腹手術
腹腔鏡下手術 31 18 24
尿路結石手術 15 16 35
膀胱全摘除術
その他 98 84 116

週間診療予定

 
泌尿器科
初診・再診
高橋 小田金 中村 野田 宮川 仁平
初診・再診 宮川 昌悟     野田 宮川 昌悟 野田(午前)

火、水曜日の病棟依頼は緊急でない場合、お断りする場合があります。
火、水曜日の初診・再診の担当は、診療状況によって担当が変わります

お知らせ

患者さまへ(専門医制度と連携したデーターベース事業について)

外科系手術データベース事業は、日本全国で行われた手術・治療情報を匿名化のうえ登録し、集計・分析をすることで医療の質の向上に役立て、患者さまに最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。なお、参加されたくない場合は、データ登録を拒否していただくことができますので、主治医までお知らせください。ご理解、ご協力の程、よろしくお願いいたします。

スタッフ紹介

野田 治久
【役職】
医長
【氏名】
野田 治久
【資格】
日本泌尿器科学会認定指導医・専門医
泌尿器腹腔鏡技術認定医
膀胱または直腸機能障害(平成31年4月1日付)指定医師
難病指定医
宮川 昌悟
【役職】
医師
【氏名】
宮川 昌悟
【資格】
日本泌尿器科学会認定専門医
高橋 秀行
【役職】
医師
【氏名】
高橋 秀行
金城 真実
【役職】
非常勤医師
【氏名】
金城 真実
【資格】
日本泌尿器科学会指導医・専門医
日本排尿機能学会認定専門医、泌尿器ロボット支援手術認定医
難病指定医
小田金 哲広
【役職】
非常勤医師
【氏名】
小田金 哲広
【資格】
日本泌尿器科学会認定指導医・専門医
泌尿器腹腔鏡技術認定医
膀胱または直腸機能障害(平成28年10月1日付)指定医師
中村 雄
【役職】
非常勤医師
【氏名】
中村 雄
【資格】
日本泌尿器科学会認定指導医・専門医
宮川 仁平
【役職】
非常勤医師
【氏名】
宮川 仁平
【資格】
日本泌尿器科学会認定指導医・専門医、がん治療認定医