ご利用のブラウザではJavaScriptが無効です。

ブログ: 2017年

災害医療センター院長から-夏バテと熱中症 2017年08月01日

(2017/08/01 up)

 今日から8月、夏真っ盛りです。夏バテと熱中症は違うことをご存知でしょうか。夏バテは、夏の暑さによって食欲が無くなり、体力が低下して体重が減るような状態を言います。エアコンが行き渡っている現代でも1歩外に出ると猛暑で、気温と湿度が極端に変化するため、体の機能がついていけず自律神経バランスが崩れ夏バテになります。一方、熱中症は、高温、多湿等が原因で体温調節が出来なくなって起こります。屋内・屋外に関係なく発症し、幼児や高齢の方は特に注意が必要です。

 夏バテは徐々に体調不良になりますが、熱中症は突然体調が悪くなり症状が出ます。症状はめまい、筋肉痛、大量の発汗、頭痛、吐き気。けいれんや意識障害があったらすぐに救急車を呼びましょう。

 熱中症にもいろいろなメカニズムがあります。皮膚の血管拡張で血圧低下や脳血流低下が起こる。大量の汗に水だけ補給すると血液塩分が低下し筋肉に痛みを伴ったけいれんが起こる。水分補給が追い付かないと脱水症状を起こす。体温の上昇のため中枢機能に異常をきたす、などが複合します。

 熱中症の予防と対策について。エアコンや扇風機を適度に使い睡眠環境を整え、寝ている間の熱中症を防ぐと同時に、日々ぐっすりと眠ることが大切。アイスノン枕も快適。自分のいる環境の気温や湿度をいつも気にすること。冷房の効いた自動車の運転でもフロントガラス越しでも熱風はきつい。必ず外出する際は水分を携帯しましょう。ぼうしや日傘も忘れないように。冷却シートも効果的です。

・予防対策の飲み物として、牛乳、ミネラル麦茶、スポーツドリンクの代わりになる手製の飲み物(水500ml、砂糖大さじ2、塩小さじ4分の1、レモンしぼり汁大さじ1)も有効です。

gazo20170801.jpg